知っておきたい商工会の仕事と役割:ヤマモトさん

メンバーインタビュー, マスター雑記

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知っておきたい商工会の仕事と役割:ヤマモトさん

はじめに

ゆうてんかに6ヶ月以上在籍いただいている方のお仕事を紹介し、サロンについてのインタビューを行う対談企画です。メンバーへの感謝をこめてご紹介していきたいと思います。

オンラインバーゆうてんかとは「顧客・地域に愛されるビジネスを応援する」をテーマにメンバー1人1人が主役となり、チャットツールで気軽にビジネスやプライベートのことを語り合えるオンラインバーです。

本日は大阪の小さな町の商工会にお勤めのヤマモトさんです。

【お仕事について】

りょう:よろしくお願いします。お仕事内容について教えてください。

労務・補助金・創業相談

ヤマモト: 大阪の小さな町の商工会で小規模事業者の支援をしています。主な担当は労働保険事務組合です。小さい会社の労働保険の加入、採用・退職手続きです。それに伴い労務全般の相談を受けることが多いです。

他には持続化補助金等補助金申請や創業相談を受けることが多いです。創業相談は年何回もありますね。町と連携して、特定創業支援の認定を受けられる創業セミナーをするようになってから町内で創業される方も増えてきました。

創業セミナーもマーケティング

りょう:人口の割にセミナー参加者が多いですよね。

ヤマモト:はい。町内でこんなに創業したい方がいらっしゃるんだなと驚きました。ずっと20人くらい参加されます。他の地域では自己啓発で来られる方もいらっしゃると聞きますが、そういう方は少ないです。


だいたい参加者のうち、1割〜2割は創業されます。創業支援のきっけは手作りコミュニティ市でした。年2回開催でで9年間、18回継続しています。この出店者向けにはじめました。30〜40代女性向けとターゲットが明確です。1割は男性も参加されます。

りょう:セミナーの企画もマーケティングが大切ですね。

ヤマモト:自分のところができていないというわけにはいかないです。実践していることで助言にも説得力が生まれます。

些細な相談も大歓迎

りょう:お仕事で大切にされていることを教えてください。

ヤマモト: 商工会に勤めて5年目になります。それまでは一消費者でした。公的機関と民間企業との違い、サービス業としての意識の低さを感じていました。自分はそういう風に思われないようにと心がけています。

りょう:なるほど。私も屋号を”岩橋マネジメントサービス”としているのは、コンサル業というよりもサービス業でありたいと創業時に考えたからなんです。

ヤマモト:そもそも相談に来てもらえないのがマズイと考えています。「こんなことでも聞いていいの?」「こんなつまらないことでも大丈夫?」と思われることがあると思うのですが、遠慮なく相談してもらいたいです。小さいことが相談できないと、深刻なことは相談できません。ほんの些細なことでも歓迎です。相談に来やすい空気を大切にしています。

零細企業・個人事業主の経営よろず相談屋

りょう:商工会が何をしてくれるのかをわかりやすく伝えることと、その相談しやすい空気感との両方が大切ですね。どのような相談があるのですか?

ヤマモト:どんなことが相談できるのかは幅が広いです。経営のよろず屋ですね。国が都道府県に配置しているよろず支援拠点はプロフェッショナルがいらっしゃいます。

中小企業診断士など資格所有者もおられます。商工会・商工会議所にも資格取得者もおられますが、基本は浅く広くです。なんでも相談に乗ってくれます。指導員で荷が重ければ専門家の方へおつなぎします。

りょう:橋渡し役も大切な役割ですね。

ヤマモト:もう1つ商工会の意義は総合診療院です。簡単な問題解決と専門への橋渡しです。本当に必要なことは診断する能力だと考えています。自分たちで治療するのか、紹介状を書くのか。相談内容を理解して判断することが大切です。そのためには幅広いことが必要で日々勉強です。

地域活性化と商工会の役割

りょう:他にはどのような活動があるのですか?

ヤマモト:あとは、地域活性化事業です。地域おこしのイベント、青年部は夏祭りや音楽フェスティバルです。創業につなげる手作りコミュニティ市などです。

りょう:町のにぎわい、人と人をつなげておられますよね。

ヤマモト:手作りコミュニティ市をスタートしたのは別の担当者です。商工会はきっかけを提供し、事業者さんが自発的に動くように取り組んでいます。

平成26年からにぎわい地域活性化交流会という取り組みをしていましたが、今年度でいったん終了します。ここがきっかけで、ゆるくいろんな方とつながり、「何かできないか」となりました。にぎわい交流会や手作り市という形にすることで「こういうことが、こういう形でできるんだ」と思っていただけるようになりました。

「ありがとう」と言われる仕事

りょう:お仕事のやりがいは何ですか?

ヤマモト:商工会に入った時に先輩から「ありがとうと言われる仕事」と言われて、その通りだなと感じています。業務の範囲が広く大変な部分もありますが、やった分だけリアクションがあります。事業が少しでも良くなったり、地域の方からイベントで楽しんでいただける様子を見ていただけることがやりがいです。

私はこの町で住んで、この町で仕事をしています。自分で商売をしている方が決算などの相談に来られます。商工会会員さんから「丁寧に教えてくれたよ」とクチコミをしてくれたことは嬉しかったですね。

商工会最高の営業とは?

りょう:商工会の会員外だと塩対応ということも耳にしますが、誰に対しても丁寧にすることは大切ですね。他の方を通してのクチコミはとても嬉しいですね。

ヤマモト:誰に対しても塩対応をしないことは、商工会・商工会議所の最高の営業になります。常連でなかったとしても、一見さんだとしても、どんなことにもというのはとても大切です。特に小さな町では。

りょう:クチコミですぐに評判は広がってしまいますね。

ヤマモト:2〜3月は一般の方から確定申告の問い合わせもあります。サラリーマン、年金暮らし。商工会と関係ない方も来られますができるだけのことをしています。

主体的に事業者からアクションを

りょう:商工会のヘビーユーザーさん、いらっしゃいますよね。

ヤマモト:Kさんは商工会をフル活用してくださっています。「あの会費でここまでしてくれる。絶対入らなあかんで」と言ってくださっています。

りょう:決まった会費だからヘビーに使わな損。使い方次第ですね。あっ、これはゆうてんかにも言えますね。

ヤマモト:はい、月1,500円の自己投資を何万円もの価値にするかどうかは自分次第ですね。

ヤマモト:会員さんに望むとすれば、待ちの姿勢ではなく、「ああしてほしい、こうしてほしい」と具体的・主体的に活用してもらいたいです。「自分がこういうことするから、何か活かせることない?」と言っていただきたいです。

りょう:相手の商売のことを深く知るほど、その方に合った提案ができますね。好み、関心を知っておくことが大切ですね。それを知るための仕掛けも大切ですね。

ヤマモト:そのためには情報発信の必要性を感じます。何年前かの商工会のパンフレットの加入手引には「商工会加入は最低限のお付き合い」とありました。「町内で商売する以上は入っとけ」というスタンスでした。

今はそういう時代ではないです。メリットをしっかり打ち出すこと、価値提供が大切です。一方で、個人的には商工会が必要ない状態が理想です。すべての事業所が成長して自立して歩いている状態ですね。

トイレ以外の場所ならどこでも声かけて

りょう:ヤマモトさんのセールスポイントはなんですか?

ヤマモト:労働関係、創業相談が得意です。同じ町内在住なのでアクセスのしやすさも強みですね。休みの日に買い物にいき、その場で相談を受けることもあります。

りょう:ほんまに地域密着ですね。

ヤマモト:「トイレ以外の場所ならどこでも声かけて」と言ってます笑。

りょう:お仕事の課題、お悩みはありますか?

課題は高齢化・廃業・事業承継

ヤマモト:商工会としては会員は減少しています。一方で、会員外の方も以前より相談してくれるようになりました。高齢化と廃業があります。跡取りがいないお店の事業承継は課題です。事業承継は本当に難しいですね。ノウハウが少ないです。商工会の世代が若いので。組織としてのノウハウ・知識・技術の継承が課題です。

りょう:弱みは強みでもありますよね。私から見ると商工会の若返りができていて、これからが楽しみな商工会だなと感じています。

ヤマモト:固定概念が薄いというのはありますね。今までは上の方にとめられたことができるようになりました。経営相談も形を変えていく必要があります。お商売人さんたちに使いやすい形に改善していきたいです。フットワークが重くなりがちなので。時代の変化に対応したいです。

より頼られる存在になるために

りょう:今後の取り組み・夢やビジョンについて教えてください。

ヤマモト:販売士の試験に取り組んでいます。科目合格は取れてそうです。どれくらい勉強したらできるのかが見えてきました。次回は受かります。個人としても、より頼ってもらえる存在になるようどんどん勉強していきたいです。マーケティングは面白いなと感じました。断片的に知識がありましたが、体系的に学べました。コトラーくらいは読まないと。

【ゆうてんかについて】

りょう:ここからはオンラインサロンについてお願いします。ゆうてんか入会のきっかけは?

ヤマモト:りょうさんのサロンの話をTwitterで目にして興味はあったのですが、役に立てるのか、なにか提供できるのかが引っかかって躊躇してました。そんな時にりょうさんの方から声をかけてくださり、ええい!と飛び込みました。

りょう:そのヤマモトさんのGIVE・貢献の精神がとても魅力的です。入会時、ゆうてんかに期待していたことは何でしたか?

ヤマモト:皆さんから色々学び成長したいです!

りょう:同じく入会時のゆうてんかへの自分の抱負は?

ヤマモト: 少しでもお役に立てる人間になる!

発言して「言ってみてよかったな」と思える

りょう:とのことでしたが、実際に入られていかがでしたか?

ヤマモト:オンラインサロンとはビジネス特化でレベルが高い人が喧々諤々しているイメージでした。上を見上げて「なんかすごそうなことやってはるわ」というイメージでした。費用を払ってサロンに入ろうという方は意識が高い方が多いと思っていました。そんなところに私が入っていいのだろうかというのが一番不安でした。

りょう:蓋を開けると?

ヤマモト:雰囲気はやわらかいです。みなさんが本当に人間のできた方、優しい方ばかりです。「思考が浅いな」とへこむことがあっても、なんでも拾ってくださいます。役に立たないかもと思っても、役に立つものとしてみなさまが拾ってくださる。「言ってみてよかったな」と思えます。すると、次から発言しやすくなります。心理的安全性がありますね、音楽室や独り言チャンネルもあり、何話してもええんやと。

やる気が高まり、知識を得、行動に

りょう:入会される前と今とを比べて何か変化はありましたか?

ヤマモト:がんばってる人の姿を見ると自分もがんばろうと思えます。販売士挑戦しようと思えたり、もうちょっと本読もうと思ったり。今までもそういう意識はありました。みなさまの取り組みをみて、やる気ももらえるし、知識もいただけるし、行動につながります。

ビジネス書の紹介もありがたいです。人柄、ものの考え方がわかっているので、この人が言うならと。

みなさんに見合う自分でいたい

りょう:Twitterで広く薄く価値観でつながり、ゆうてんかでは詳しめの自己紹介から入り、より深くメンバーを知ることが背景として大きいですね。

ヤマモト:加えて、向上心が増しました。いろいろいただいていて、お返ししたいです。価値を高めたいです。よりよい人間になりたいです。それが原動力になっています。みなさんに見合う自分でいたいです。

プライベートも仕事もつっこんだ話が聴ける

りょう:向上心につながっておられるのですね、とても嬉しいです。他にはありますか?

ヤマモト:色々な職業の方がいて地域もバラバラ、北海道から九州まで。ツイッターで関わりの方もいらっしゃいます。サロンだとよりプライベートな話から仕事のつっこんだ話まで聴けます。本当に入ってよかったなと。葛西さんや小口さんのような優秀なコンサルタントがいらっしゃったり、すごく勉強になります。

経営支援の上で役に立たない情報はない

「この人いいな」という人の真似をして成長してきたので。ものの見方、考え方の深いところに触れられるのがいいですね。見方、切り口がすごく勉強になります。

りょう:本当にすべて勉強になりますよね。

ヤマモト:本人次第ですが、私の場合、経営支援の上で役に立たない情報はないです。たくさんのものを与えていただいているので自分からも提供したいです。

りょう:そうですね。最近も弁理士さんの知財のお話は私もめちゃくちゃ勉強になってます。ヤマモトさんがいてくださるおかげで中小企業施策関係の情報が早いです。商工会の中の人がいることは本当にありがたいなと思っております。

ヤマモト:Giveの精神がすばらしいです。十分以上に元を取って使わせてもらっています。ゆうてんかの空気はりょうさんだからだと思っています。他は知らないのですが、割と世間一般にある中では特殊な場所なのかなと思う場面があります。

地域のハブになりたい方、地域でがんばる方にお勧め

りょう:ありがとうございます。照れますね笑。ゆうてんかはどんな人におすすめだと思いますか?

ヤマモト:地域のハブになりたい。地域でがんばってらっしゃる方におすすめです。ご自身ががんばっておられることの一助になるかと。近くで仲間づくりが一番大切ですが、加えて離れたところでものを見てアドバイスしてくれる存在がいる価値を知ってもらいたいです。また、自分のがんばりが他でがんばっている方の支えになります。

りょう:相乗効果がありますね。おっしゃる通り、地域愛の強い方が多いですね。また、バイタリティーのある方も。最後に一言お願いします。

ヤマモト:商工会も商工会議所も気軽に利用して大丈夫な場所なので、ぜひ積極的なご活用を。ちょっとした疑問からでも大丈夫です。そのために存在しております。

【おわりに】

ありがとうございました。ヤマモトさんは優しく、とても話しやすいフレンドリーな方です。サロンでも商工会の知見から、中小企業施策の情報提供や助言をたくさんくださっています。スモールビジネスをしている中で、本日のお話を参考に、みなさまの地元の商工会・商工会議所と上手に付き合っていただければ幸いです。良かったらSNSでヤマモトさんとつながってください。

<ヤマモトさんのTwitter>

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<ヤマモトさんのインスタグラム>

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<オンラインバーゆうてんか>

「創業準備中・個人事業主で相談したり、ビジネスの意見が聞きたいが時間もお金もない」そんなあなたに月額定額で相談・解決できる仲間ができるオンラインサロンです。なにより、楽しく成長していく仲間ができます。メンバーの分だけTwitter等SNSのフォロワーさん・濃い交流も増えて楽しくなります。

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